昨日もTwitterやMoblogからチラッと書いておりました今回の連載『古の競馬場を訪ねて』の取材にて、愛知県は名古屋市にあります『愛知県図書館』に行ってまいりました。先日の記事でもご紹介していました『レファレンスメール』で、所有されている蔵書等はチェックできていましたので、そのメールを持参して今回の取材は始まりました。
早速、そのメールを提示して相談員窓口で蔵書について尋ね始めたんですが、意外に?その相談員の方がこの件に関して詳しいので『図書館の方って誰もが、自分のところの蔵書に詳しいんだな~』と感心していたんです。ところが話しているうちにどうやら・・・と思い、
『このメールって・・・?』
『はい、私がお答えしました』
いやいやビックリしました(笑)。何人かの窓口になっていて、多くの方が相談員としておられた中で、ピンポイントでメールを送ってくれた方(調べて頂いた方)と出会うなんて!! さすが日頃の行いの良い私の成せる業でありました!!! それが分かってお互い恥ずかしいやら知り合いやらの感覚で、チョット?打ち解けて蔵書について調べたり、説明を受けておりました。何か顔を知らない文通相手に会ったような?オフ会でブログの書き手に初めて会ったような(笑)、そんな気分を久しぶりに味わった感じであります(余談ですね・・・!!!)。
今回も全てが書庫の中の文献ということで、傷んでいたもの、コピーを取るのも不可能なものと貴重な資料を見せて頂きました。今はデジカメがありますのでそのあたりは写真に撮って持ち帰ってきたんですが、やはり公共の所有物ということで、撮影するに当たっても『どこの何ページを撮影』という申請書を書いてきました。コピーに関してはお馴染だと思うんですが、今回は撮影に関しても貴重書閲覧(普段とは別の机にて)場所で、少々緊張しながらの取材にもなりました。まあその題材が競馬場ですから、相談員の方と話をするのも恥ずかしかったんですが・・・笑。
さてそんな今回の取材、Wikiや様々なサイトで多くの方が書かれている廃止競馬場のお話。そのベースとしてどのサイトでも参考文献として挙げられているバイブル的文献『地方競馬史 第一巻』(地方競馬全国協会 1972年)に私も初めて会うことができました。これも書庫に眠っている文献でしたが、貸し出しも可能ということ。今回は図書館にてある程度書き出しておいて、必要な個所だけコピーして持ち帰ってきました。さすがにバイブル的文献ということで、今回の連載のベースになる様々な内容(個別の競馬場についても)があり、いつも書きますがこれを私がどう料理するのか???が一番のカギになってくるな~と、またしても不安な気分になってくる私でありました(笑)。
そんな今日はこの連載の概論として『愛知県の競馬の歴史』をまとめてUPしておこうかな~と思います。これから各競馬場の話になっていくんですが、そのベースとしての流れをここでまとめておきます。出典はもちろん『地方競馬史 第一巻』 の愛知県からです。
愛知県の競馬の発祥
奉納の風習による飾馬、駆馬の奉納
祭典競馬の開催(代表的な開催)
・宝飯郡豊川町豊川稲荷社
・海部郡津島町国幣小社津島神社
競馬規程による開催の歴史
(競馬規程:明治41年/1908年及び改正競馬規程:明治43年/1910年)
大正10年(1921年)豊橋市にて北設楽郡畜産組合が主催(歩兵第18連隊練兵場にて)
大正11年(1922年)一宮市にて北設楽郡畜産組合が主催(場所の明記はありません)
大正12年(1923年)岡崎市にて愛知県畜産組合連合会が主催(愛知県種畜場にて)
大正13年(1924年)岡崎競馬倶楽部組織(愛知県種畜場を借入)及び豊川競馬倶楽部組織(豊川町内に競馬場を新設)
大正14年(1925年)一宮競馬倶楽部組織(競馬場を新設)及び豊橋競馬倶楽部組織(競馬場を新設)
昭和2年(1927年)地方競馬規則の制定
・名古屋競馬倶楽部組織
・名古屋競馬協会組織(名古屋+岡崎+豊川の各競馬倶楽部)
・岡崎競馬場の廃止
・豊川競馬場の廃止
・名古屋競馬場の新設(西春日井郡川中村)
昭和5年(1930年)一宮競馬場の自然廃止
昭和6年(1931年)
・豊橋競馬場が岡崎市羽根町に移転(岡崎競馬倶楽部が譲受、愛知県畜産組合連合会が借受開催)
・名古屋競馬場が名古屋市南区稲永新田に移転(愛知県畜産組合連合会が開催=名古屋競馬協会との関係を断つ)
昭和11年(1936年)名古屋競馬場が丹羽郡岩倉町に移転
昭和14年(1939年)軍馬資源保護法の制定
・軍用馬保護鍛練中央会に移り地方競馬規則の廃止
・名古屋競馬場の廃止
・岡崎競馬場が鍛練馬場となる(昭和18年まで)
昭和20年(1945年)終戦
・軍馬資源保護法の廃止
昭和21年(1946年)地方競馬法の制定
・岡崎競馬場が再開
昭和23年(1948年)(新)競馬法の制定
・地方公共団体による開催(愛知県、名古屋市、一宮市、岡崎市、豊橋市)
昭和24年(1949年)名古屋競馬場の新設(名古屋市港区泰明町)
昭和28年(1953年)
・岡崎競馬場の廃止
・中京競馬場の新設
ここまでが現在における愛知県の競馬場の変遷になります。今回の取材でも新たに分かったこととして、豊川及び一宮にあった競馬場の存在が挙げられます。特に一宮市は他の競馬場(例えば豊川なら豊川稲荷、豊橋なら軍の施設、岡崎は種畜場)と違って、設立(開催)された根拠が見えにくくこの辺りも新たな宿題になったのかな~と思っています。調べれば調べるほど新たな発見や宿題が見えてくるこの連載。意外に短期間(短時間)で終わるのかな~と思っていましたが、いえいえ時間がかかりそうです(笑)。でもこの宿題、期限はありませんのでノンビリと趣味の域を超えずに?これからも書いていきたいと思っております。何事も焦ってはいけませんから(昔の私???)。
それでは今日のレポート提出はこれで終了いたします!!!
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投稿情報: Ukdater | 2009/06/17 02:40
I had you read my article, and thank you.
投稿情報: 森の人 | 2009/06/19 08:29