先日の成人式、我が家からもティーンの一人がティーンを卒業して『大人』の仲間入りを果たしました。20歳、20年が経ち、私も遂に20歳の父となってしまいました(笑)。この日は珍しく両親との記念写真にも気軽に応じ、私とのツーショットも笑顔で撮影するというご機嫌さ+饒舌さで、やはり普段は無粋でクールな長男もテンションが上がっていたんでしょうか?『坂本龍一と三代目JSBの記念写真だね』と似つかわしくない冗談が飛び出すような、そんな楽しく記念になる一日となりました。いえ、なるはずでした・・・・
そんな記念の成人の日のお話を書こうかなと夕方パソコンを、インターネットを立ち上げると、そこにはトップニュースとして『デヴィッド ボウイ死去』の文字が。『え~っ!!!』という私の絶叫ともいえる叫び声は、そばにいた子供たちも驚くような声だったようです。そこからは何が何だか分からない状態で、何をしたか、何を考えたか、こうして記事にしようと思っても思い出すことが出来ないんです。ただ、これは絶対にNHKの7時のニュースは見なければということを、しきりに独り言のようにつぶやいていたそうです。もちろんNHKのトップニュースはデヴィッドの死去でした。ここで初めて『本当に亡くなったんだ』と自覚したように思います。
正確には1月10日、日本では1月11日の夕方に突如発表されたデヴィッドの死去。既に2週間近くが過ぎ、私も何とか落ち着いてきてこのことを書こうかという気力も出てきました。中学生の時に出会い、今も聴き続けているアーティストは教授(YMO)とデヴィッドしかありません(正確にはJapanやロクシーミュージックなどもありますが、アルバムがリリースされたら必ず買うというアーティストはこの二人しかありません)。いわば生活を共にしてきた、人生を共にしてきたという点においては親兄弟を亡くしたことに匹敵するような今回の死去。言葉を、頭を整理するには時間がかかりました。そんな間にも内外のアーティストがデヴィッドに対して数多くの追悼コメントを寄せていました。
これらのコメントを読んで、私が書こうと思っていたことは誰しもが思っていたことも多く、気持ちは同じだよな~と改めて思ったりもしました。アーティストが愛するアーティストであり、今でも忘れられないのがロンドンオリンピックの開会式や閉会式での別格の扱い(イギリス=ロンドンで)だった(なんといっても最後に入場してきたイギリスの選手団は『‘HEROES’』で行進してきたぐらいですから)こともすごく思い出されるひとつでした。
Changes turn and face the strange(変化 向き直れ 奇妙なものに目を向けろ・・・・変化を恐れない、そして今までに見たことのないこと、新しいもの、未来に目を向けろ)
異端であることを恐れない
ロック(アーティスト、アルバム、曲)はメディアである
こんなことをデヴィッドから教えられ今の私が作られてきたと思っています。10年以上前、ブログというメディアを始めようと思ったキッカケも新しいものに目を向けろ、自分のメディアを持つというこの言葉からスタートしました。今もこのブログが細々と続いていたり(笑)、仕事でも常に何か新しいことやってみようというテンションを持ち続けていることも、やはりデヴィッドの影響抜きでは考えられないと感じています。
今回、突如発表されたデヴィッドの死去に対して、2013年に突如10年ぶりにリリースされ世間をあっと言わせた『THE NEXT DAY』のように、今回もニューアルバムとして死の2日前の誕生日にリリースされたアルバム『★ Blackstar』やアルバムの最後を飾る曲『I Can't Give Everything Away』が周到に用意されたデヴィッドの最後の戦略だったのでは?ということも言われたりしていましたが、これは某音楽雑誌のライターさんが書いていた『今までリリースされてきたデヴィッドのアルバムの数々は、常に私たちに与えられた最後のアルバムのようではなかったか?』という言葉に私も賛同しています。もちろん、そうなりそうなことはデヴィッドも自覚していたと思うんですが、漏れ伝わる様々なニュースから次のアルバムもギリギリまで作るつもりでいたような話ですし、どのアルバムもこれをもって終わりです・・・・と言われても頷ける作品が多かったように思います。要はいつもギリギリのカミソリで切られるような感覚が、どのアルバムにも少なからずあったアーティスト、それがデヴィッド・ボウイだったと思います。
自分のメディアを持ったことにより、様々な場所からデヴィッドの死去のニュースから私のことを心配して頂きました。これもメディアを持ったことで様々な方と出会えたお陰だと思っています。これもデヴィッドが私に与えてくれたものだと感謝しています。そして心配し、声をかけて頂いたことに、ここで改めて感謝いたします。有難うございました。
最後に一曲・・・・ですよね。色々と考えたんですが、死去のニュースを見て最初に聴いた(頭に浮かんだ)曲を最後にご紹介して、この記事は終わります。書いた本人も相変わらずの散文だな~と反省しておりますが(笑)、デヴィッド・ボウイの一ファンとして何か残しておきたいと思い今日は思いをまとめ?ました。デヴィッドは亡くなりましたが、デヴィッドが私に残してくれたものは私が生きる限り生きています。
有難うデヴィッド!!!
Thank You,David Bowie !!!
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